交通事故というと、被害者の加害者に対する損害賠償請求に関心が向かいがちですが、加害者側から見た場合の問題も、知っておくべきです。
自動車を運転している限り、自分が加害者になってしまう可能性もあるためです。
たとえば歩行者や自転車をはねてしまうこともあるでしょうし、過失で他の車に衝突してしまうこともあるでしょう。
加害者になってしまったら、どのような責任が発生するのでしょうか?
そこで今回は、交通事故の加害者に発生する責任について、解説します。
1.加害者の3種類の責任
交通事故の加害者になると、どのような責任が発生するかご存知でしょうか?
この場合、3種類の責任が発生します。
- 行政上の責任
- 民事上の責任
- 刑事上の責任
これらはすべて法的・制度的な責任ですが、これらとは別に、形のない、道義的/社会的な責任も負うことにもなります。
2.行政上の責任とは
行政上の責任とは、いわゆる運転免許の点数の問題です。
交通事故を起こすと、事故の内容によって、免許の点数を加点されます。
運転免許は、加点方式になっていて、一定の点数に達すると、免許を停止されたり取り消されたりします。
また、免許には欠格期間があり、重大な事故を起こして免許を取り消しになると、しばらくの間、免許を取得できなくなってしまいます。
物損事故の場合、基本的には点数は上がりませんが、道路交通法違反があったら違反内容によって加点されます。
人身事故を起こすと、事故の内容に応じて点数が加点されます。
死亡事故や重傷の事故を起こすと免許取消や免許停止となりますし、軽傷の事故でも点数が加点されます。
また、飲酒運転などの違反があると、さらに大きく免許の点数が加点されますし、免許取消となった後の欠格期間も長くなってしまいます。
3.民事上の責任とは
交通事故の加害者には、民事上の責任も発生します。民事上の責任とは、民間人同士の責任という意味合いで、交通事故の場合、いわゆる「損害賠償責任」のことです。
加害者は、被害者に対し、賠償金を支払わないといけませんが、これは、「民事上の責任」にもとづく義務です。
民事上の責任(損害賠償責任)は、交通事故の結果の重大性によって異なります。
被害者が重大なケガをしたり死亡したりした場合には、損害賠償責任が大きくなり、高額な賠償金の支払いが必要となります。
賠償金の金額は、ときには1億円以上になることもあり、加害者が自分で支払をすることが不可能なことも多いです。
そこで、多くのドライバーは、こうした支払に備えて自動車保険に加入しています。
自動車保険には、強制加入の自賠責保険と、それに上乗せして加入する任意保険がありますが、自賠責保険だけでは、民事上の責任すべてに足りないことが多いです。
たとえば死亡事故の場合、自賠責の限度額は3000万円です。
もし、損害額が1億円なら、残り7000万円は、加害者の自腹になってしまうのです。
このような問題があるので、ドライバーは自主的に任意保険に入っているものです。
現在、8割程度のドライバーが、任意保険に加入しています。
また、実際に、賠償金の支払ができないと、被害者から裁判を起こされてしまうおそれがあります。
裁判をされると、裁判所から支払い命令の判決が下り、加害者の財産や給料などを差し押さえられてしまう可能性がありますし、支払ができないなら、最終的に自己破産せざるを得なくなることもあります。
このような危険があるため、自動車を運転するときには、必ず任意保険に加入しておくべきです。
4.刑事上の責任とは
それでは、加害者に発生する刑事上の責任とは、どのような責任なのでしょうか?
これは、「犯罪者として、刑事罰を適用される」責任です。
つまり、交通事故で加害者になると、警察に逮捕されたり、裁判をされて、罰金や懲役などの刑罰を適用されたりするかもしれないということです。
ただ、すべての交通事故で刑事上の責任を負わされるとは限りません。
軽微な事故の場合、事故後も何のおとがめもないことが多いです。
特に、物損事故の場合には、刑事責任は発生しません。
刑事責任が発生するのは、交通事故を起こして、被害者が死亡したり重傷を負ったりした場合や、重大な交通違反をしていた場合、加害者に反省の態度が見られない場合などです。
死亡事故を起こした場合などには、逮捕されてしまうこともあります。
逮捕されると、その後警察や検察が証拠を集めて、検察官が刑事裁判を起こすかどうかを決定します。
刑事裁判をされることを「起訴」と言いますが、起訴されると刑事事件の被告人となって、最終的に裁判官から判決を受けることになります。
判決で有罪になると、その内容に応じた刑罰を受けることとなります。
5.道義的責任とは
交通事故の加害者には、いわゆる道義的な責任も発生します。
これは、法律や制度にもとづくものではなく、社会内で生きていくときの事実上の不利益のことです。
たとえば、人を死なせてしまったら、「殺人者」と言われて後ろ指を指されながら生きていかないといけないかもしれません。
被害者やその遺族に対し、一生申し訳ないという思いを抱えて生きていかなければなりませんし、自分の家族にも迷惑をかけてしまいます。
家族との関係が悪化して、離婚してしまうかもしれませんし、自分がうつ病になってしまうかもしれません。
噂が広まって近所に住みづらくなってしまうかもしれませんし、職場にもいづらくなる可能性があります。
特に、刑事事件で有罪となった場合には、解雇する、という定めのある職場もあるので、要注意です。
こういった状況は、人によってもさまざまですが、重大な交通事故を起こすと、こうした非常に生きにくい状態になってしまうおそれがあることは、常に頭に置いておくべきです。
6.交通事故で成立する犯罪
交通事故を起こしたときの、加害者の刑事上の責任について、もう少し詳しく見てみましょう。
交通事故の加害者には、どのような犯罪が成立する可能性があるのでしょうか?
この場合、以下の2種類の犯罪が問題となります。
- 自動車運転過失致死傷罪
- 危険運転過失致死傷罪
以下で、それぞれについて、詳しく説明します。
6-1.自動車運転過失致死傷罪
自動車運転過失致死傷罪は、交通事故の加害者が、過失によって交通事故を起こして被害者にケガをさせたり死亡させたりした場合に発生する責任です。
普通の交通事故の場合に成立する犯罪は、この自動車運転過失致死傷罪であると考えると良いです。
たとえば、脇見運転や前方不注視、ハンドル操作ミスなどで事故を起こした場合にこの罪が成立します。
自動車運転過失致死傷罪の刑罰は、以下のとおりです。
- 7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金
過失で交通事故を起こした場合であっても、懲役刑が選択されたら、交通刑務所に行かなければなりません。
また、アルコールを摂取していて事故を起こしたとき、罪が重くなるのを恐れて逃げた場合や、さらに多くのアルコールを飲んでごまかそうとした場合などには、さらに刑を加重されます。この場合、12年以下の懲役となります。
お酒を飲んだ状態で交通事故を起こしてしまったら、怖いかもしれませんが、絶対に逃げてはいけません。
そんなことをすると、結局は罪が重くなってしまうだけです。
6-2.危険運転過失致死傷罪
危険運転致死傷罪とは、故意に匹敵するような危険な運転によって事故を起こし、人にケガをさせたり死亡させたりしたときに成立する犯罪です。
たとえば、以下のような場合に危険運転致死傷罪が成立します。
- アルコールや薬物により、正常な運転ができない状態で事故を起こした
- 高スピードで、制御不能なのに自動車を運転して事故を起こした
- 自動車を運転するための技能が未熟なのに、運転して事故を起こした
- 危険なスピードで、人や車の通行を妨害して、事故を起こした
- 危険なスピードを出しながら、信号無視をして事故を起こした
- 通行禁止場所を危険なスピードで走行し、事故を起こした
上記のようなケースでは、危険運転致死傷罪となり、非常に重い刑罰が科されるおそれがあります。
危険運転致死傷罪の刑罰
危険運転致死傷罪の刑罰は、
- 被害者死亡の場合、1年以上の有期懲役
- 被害者が傷害を負った場合、15年以下の懲役
となります。
危険運転致死傷罪には、懲役刑しかありません。そこで、危険運転致死傷罪が成立すると、執行猶予がつかない限り、交通刑務所に行かなければなりません。
会社勤めをしている場合などには、当然仕事を続けるのは困難になるでしょうし、自分が家族の大黒柱になっている場合には、家族が路頭に迷ってしまうおそれもあります。
危険運転致死傷罪になるような危険な運転は、決してしないことです。
7.無免許運転の場合の加重
自動車運転過失致死傷罪のケースでも、危険運転過失致死傷罪のケースでも、無免許運転をしていると、刑を加重されます。
自動車運転過失致死傷罪のケースでも、無免許運転の場合には10年以下の懲役となるので、罰金刑を適用してもらえる可能性がなくなってしまいます。
8.身柄事件と在宅事件
加害者が刑事責任を追及される場合、身柄事件と在宅事件という2種類の手続きがあります。
身柄事件とは、警察に身柄を勾留されたまま、捜査が続けられる手続きです。
身柄事件になると、警察に逮捕されて、そのまま警察に身柄を拘束され続けるということです。
たとえば、加害者に逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがある場合、住所不定の場合などに身柄事件になりやすいです。
身柄事件になると、家族との連絡方法なども制限されますし、会社には当然通勤することができなくなるので、大変な不利益が及びます。
これに対し、在宅事件とは、被疑者(刑事事件で疑いをかけられている人。
加害者のことです。)が自宅で生活を続けたまま、捜査が行われる手続きです。
在宅事件の場合には、事故前と同じように普通に自宅で生活を続けることができるので、不利益は小さくなります。
8-1.身柄事件になった場合の手続きの流れ
身柄事件になると、まずは警察による逮捕後48時間以内に検察官のもとに身柄を送られます。
そして、検察官は、24時間以内に、勾留請求をして、裁判所から勾留決定を受けます。
勾留決定がでたら、被疑者は引き続き警察の留置場で過ごすこととなり、警察官や検察官から取り調べを受けます。
勾留期間は、原則10日間ですが、10日以内に捜査が終わらない場合には、さらに10日間、勾留延長をすることができます。
そこで、交通事故で身柄事件となったときには、逮捕後最大23日間、身柄を拘束されることとなります。
そして、交流の期間が切れるまでの間に、検察官は、被疑者を起訴するかしないかを決めないといけません。
起訴されたら刑事裁判となって、無罪にならない限り刑罰を適用されてしまいます。
不起訴になったら、刑事裁判にはならないので、刑罰が適用されることはなく、そのまま無罪放免となります。
8-2.在宅捜査になった場合の手続きの流れ
次に、在宅捜査になった場合の手続きの流れを確認しましょう。
在宅捜査になると、被疑者は普通に生活を続けることができます。
会社にも通勤することができますし、特に会社に告げなければ、事故のことを知られることもありません。
そこで、在宅事件になると、解雇などのリスクは非常に小さくなります。
そして、在宅事件の場合、23日以内に起訴するかどうかを決めないといけない、という期間の制限もありません。
検察官は、時効になるまでの期間なら、いつ起訴をしても良いことになります。
そこで、在宅事件の場合、交通事故から数ヶ月が経過してから、思い出したような頃に、突然検察官から呼出を受けることがあります。
交通事故で在宅事件になると、被疑者は「自分が犯罪の被疑者になっている」という自覚を持ちにくいので、ある日突然検察官から呼出を受けると、非常に驚いてしまうことになりがちです。
被疑者が検察庁に行くと、検察官によって取り調べが行われて、その後検察官が起訴するか不起訴にするか判断します。
起訴されたら刑事裁判となり、有罪か無罪か及び、有罪の場合には、適用する刑罰を決定されます。不起訴になったら、刑事裁判になることはなく、無罪放免となります。
9.刑事裁判の2種類
加害者の刑罰を決めるのは刑事裁判ですが、この刑事裁判にも、2種類の手続きがあります。
それは、通常裁判と略式裁判です。交通事故の場合、略式裁判が選択されることも多いので、是非とも2種類について、知っておくべきです。
以下で、それぞれについて解説します。
9-1.通常裁判
通常裁判は、通常の法廷で開かれる原則的な刑事裁判です。懲役刑になる場合や禁固刑になる場合には、必ず通常裁判となります。
そこで、危険運転致死傷罪が成立する場合や、過失運転致死傷罪でも重大な事故の場合などには、通常裁判となります。
通常裁判は、裁判所の法廷で開かれます。
被告人(刑事裁判で訴えられた人。被疑者は、起訴後は被告人と呼ばれるようになります)と弁護人、検察官が出席し、前には裁判官がいて、審理を進めていきます。
弁護人側や検察官側が提出した証拠を調べたり双方からの主張を聞いたりして、目撃者などがいたら証言をとり、被告人に対する質問を行います。
最終的に、弁護人側と検察官側から意見を聞いて、結審し、裁判官が最終的な判決を下します。
刑事裁判の期日は、月に1回くらいの頻度で開かれます。
被疑者が犯罪事実を完全に認めている場合には、3ヶ月程度で終了することが多いですが、争っている場合などには1年くらいかかることもあります。
身柄事件の場合には、身柄拘束をされている警察の留置場や拘置所から車で裁判所に送られることになりますが、在宅事件の場合には、決められた期日に自分で裁判所に出頭しなければなりません。
出頭しないと、逃亡のおそれがあるとみなされて身柄拘束をされたり、裁判所に勾引(無理矢理連れて行かれること)されたりするので、忘れず、必ず出席しましょう。
9-2.略式裁判
略式裁判とは
略式裁判というのは、裁判所が書類上だけで被疑者の処分を決定してしまう手続きです。
略式裁判では、法廷で期日が開催されることはありません。
検察官から書類一式を受けとり、裁判所が刑罰を決定してしまいます。
略式裁判を利用することができるのは、刑事事件の中でも100万円以下の罰金刑のケースのみです。
そこで、危険運転致死傷罪では略式裁判になることはありません。
過失運転致死傷罪で、過失の程度が軽い場合などに利用されます。
交通事故では、略式裁判になることは多い
交通事故の場合、実際には、略式裁判で処分が行われることが非常に多いです。
というのも、交通事故は件数が非常に多く、そのすべてについて法廷で裁判を開催していると、裁判官の数も法廷の数も足りなくなってしまい、不経済だから、微少な罪については、書類だけで終わらせてしまおう、とするのです。
略式裁判では、被告人が自覚を持ちにくい
略式裁判が行われると、被告人は一回も裁判所に行くことがありませんし、裁判所から「これから、略式裁判をしますよ」という通知が届くこともありません。
ただ単に、ある日突然裁判所から、起訴状と略式命令の通知書が送られてくるだけです。
その1週間後くらいに、罰金の振り込み用紙が送られてくるので、それを使って振込をしたら、刑を終えたことになります。
そこで、略式裁判の場合、被告人は、「裁判になった」「罰を受けた」という自覚を持ちにくいです。
特に、在宅で捜査が進んで略式裁判になったときには、被疑者は、交通事故後普通に生活を続けていて、罰金だけを支払ったら全てが終わるので、非常に軽く考えがちです。
しかし、略式判決による罰金刑でも、立派な前科になります。
一度前科がついたら一生消えることはありませんし、前科がついていると、次に事故を起こしたときに、罪が重くなってしまいます。
また、警察や検察は、いつでも前科照会をすることができるので、何かあったときに不安が残ります。
交通前科であっても、簡単に考えるべきではありません。
10.民事上の問題が解決されていたら、刑事上の責任が軽くなる
次に、民事上の責任と刑事上の責任の関係について、ご説明をします。
実は、民事上の責任と刑事上の責任には、密接な関係があります。
民事的な損害賠償が済んでいると、刑事上の責任を軽くしてもらうことができるのです。
たとえば、起訴前に被害者と示談ができて賠償金を支払ったら、不起訴になる可能性が高くなりますし、起訴後判決前に示談ができたら、刑を軽くしてもらえる可能性が高くなります。
懲役刑が選択される場合でも、示談が成立していたら執行猶予がつく可能性が高くなりますし、懲役刑ではなく罰金刑が適用される可能性も高くなります。
そこで、刑事責任を軽くしてもらいたい場合には、早く被害者と示談交渉をすることが役に立ちます。
保険会社が示談交渉を代行している場合には、保険会社と通じて相手との示談を打診してもらっても良いですし、刑事事件を依頼している弁護士がいるなら、その弁護士を通じて示談交渉を進めてもらうと良いでしょう。
なお、示談によって処分を軽くしてもらうためには、実際に賠償金を支払う必要があります。示談書を作成していても、実際に示談金が支払われる可能性が未定であれば、考慮してもらうことができないので、注意しましょう。
また、示談は、結審するまでの間に終える必要があります。
いったん結審してしまったら、その後示談をしても、考慮してもらうことができなくなるので注意しましょう。
ただし、結審後や判決後に示談ができた場合には、控訴をして高等裁判所で示談を考慮した刑を決めてもらうという方法はあります。
このような示談の手法については、素人で判断することは難しいでしょうから、弁護士に相談して適切な戦略を立てて進めると良いでしょう。
11.被害者が追及できる責任
加害者にはいくつかの種類の責任が発生しますが、これらの中でも被害者が追及することができるのは、民事上の責任です。
また、刑事上の責任については、直接請求することはできませんが、捜査機関(警察や検察)に対し、捜査を促すことはできます
これらに対し、行政上の責任(免許の点数)については、被害者が追及することはできません。
また、道義的責任については、追及するという性質のものではありません。
12.民事上の責任を追及する方法
被害者が加害者の民事上の責任を追及する方法は、加害者に対して損害賠償請求を行うことです。
被害者の立場としては、加害者に対し、最大限の賠償金の支払いを請求することにより、加害者の責任追及を行うことができます。
ただ、多くの場合、加害者は任意保険に加入しているので、示談交渉(損害賠償請求)の相手は、相手の任意保険会社となります。
また、賠償金を支払うのも、やはり相手の保険会社となるので、被害者としては、「加害者を追及している」という気分にはなりにくいことも多いです。
これに対し、相手が任意保険に加入していない場合には、相手本人に対して賠償金の請求をすることになりますし、相手本人から支払いを受けることになります。
また、相手が刑事裁判になっている場合、相手と示談が成立したら、そのことが相手の刑事裁判で有利にはたらくことになるので、示談すべきかどうか、タイミングを考えるべきケースもあります。
13.刑事上の責任を追及する方法
被害者が加害者の刑事責任を追及するには、どのようにしたら良いのでしょうか?
この場合、「刑事告訴」をする方法が考えられます。
刑事告訴とは、被害者が加害者への処罰意思を明らかにすることです。
告訴があると、捜査機関としても何らかの対応をしないといけない(無視することができない)ので、これまで相手が刑事裁判になっていなくても、刑事裁判にしてもらえる可能性が出てきます。
また、刑事事件では、被害者が加害者を許しているかどうかによって、加害者の処罰内容が異なります。
被害者の被害感情が強い場合、加害者の刑罰は重くなります。
そこで、起訴前に刑事告訴をしたら、起訴に持ち込んでもらえる可能性が高くなります。
刑事告訴をするときには、相手の居住する地区を管轄する警察署に対し、告訴状と事件の証拠を提出します。
告訴状には、相手の氏名や住所などの情報と、相手のどの行為がどのような罪に該当するのかを明らかにする必要があります。
自分では適切な内容の告訴状を作成することが難しい場合には、弁護士に手続を依頼すると良いでしょう。
まとめ
今回は、交通事故の加害者に発生する責任について、解説しました。
交通事故の加害者には、大きく分けて行政上の責任、民事上の責任、刑事上の責任が発生します。
行政上の責任は免許の点数の問題、民事上の責任は賠償問題、刑事上の責任は、犯罪と刑罰適用の問題です。
加害者が、なるべく処分を軽くしてもらうためには、弁護士に対応を依頼すべきです。
特に、刑事手続きで身柄事件になったり、起訴されて懲役刑が選択されたりしたら、非常に大きな不利益を受けることになるので、防止する必要があります。
被害者が加害者の責任を追及するために刑事告訴をしたい場合にも、やはり弁護士に対応を依頼する方法が効果的です。
加害者が交通事故に対応するときや、被害者が加害者の責任追及をしたいときには、今回の記事内容を参考にしてみて下さい。
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